#02 すてきなプレゼント

ぬいぐるみと少年 #02 すてきなプレゼント

【数か月後】【図書室】

少年「本の部屋の整頓はこれで終わり!」

少年(魔女様から借りた魔法の本、ムズかしくてよくわからなかったな)

少年「新しい本棚 ちゃんと できてよかった」

ぬいぐるみメイド「ご主人さまが手伝ってくださったおかげです!

私たちだけでは きっともっと たいへんでした」

少年(みんなに任せると危なっかしいもん……)

少年(でもどうせ この本も魔女様読まないんだろうな)

今日は魔女様が 長いお出かけから帰ってくる日だ

ぬいぐるみメイド「さっ次は お料理係の様子を見にいきましょう」

【キッチン】

ぬいぐるみたち「あ!ご主人さま」「ケーキできたよ」「ご主人さま!」「ごしゅじんさま~」

ぬいぐるみメイド「ご主人さま みてみて~ケーキあとのせるだけ」

少年「すごい!」

メイド長と ぼくで企画して メイドたちに手伝ってもらい 

館を掃除し飾りつけサプライズパーティーを開催するつもりだ

メイド長「完成です!!

きっと魔女さま よろこんでくれますよ♡」

彼女はメイド長

他のメイドたちより上手に喋る賢い子だ

少年「次はお庭に行こうか」

【庭園】

少年「お庭のみんな〜お仕事手伝うよ!」

ぬいぐるみメイド「あわあわわ」「あっ」

メイド長「ご主人さま!みてください!!

にわモグラがあばれてタイヘンになってます!」

ぬいぐるみメイド「うわー」「たすけて~」

ベチッ!

にわモグラ「でっ」「い゛でえ゛え゛え゛」

少年「みんな平気!?」

メイド長「ヒドイ です……お庭もぼろぼろ…」

ぬいぐるみメイド「びっくりした!」

少年「魔女様が戻ってきたら繕ってもらわなきゃ

館に避難してお庭のことは後回しにしよう」

メイド長「はいっ ご主人さま……」

少年「みんなを 洗ってあげて」

メイド長「次は上の階のお部屋見ましょうか」

少年「うん」

メイドたちを 繕えるのは魔女様だけだ

以前、ぼくも やりたいから教えてもらおうとしたが

ダメと言われてしまった。

魔女様だけの特別な魔法だからぼくには無理とのことだった

魔女様(魔法を覚えたい?)(別に私がやるからよくね?)

そもそもぼくが魔法を 勉強することに対し 真面目に取り合って もらえてない

少年(役に立ちたいのに)

【見回りが終わり……】

メイド長「さ、ご主人さま

すてきなお洋服におきがえしましょうね」

少年「あっ……これじゃだめかな」

メイド長「まじょさまもきっと楽しみにされてます」

少年「わかったってば……」

魔女様はぼくに たくさんの洋服を 作ってくれて ぼくの着せ替えを 楽しんでいる

正直恥ずかしいから 少しイヤなんだけど……

少年「魔女様ぁ……これはちょっとダメだと思います……」

魔女様「わかったごめん とりあえず転写魔法かけてブロマイドにするね」

少年「魔女様!!」

お蔵入りにしてもらった衣装も多々ある

メイド長「ご主人さまこのお洋服は……」

少年「いや、こっちの 服にするね?」

メイド長(残念)「はーい」

少年「というか 魔女様は なんでメイド長のお洋服をくらないの?

こんなにかわいいのに」

きゅんっ♡

メイド長(かわっ……)

メイド長<以前は作ってもらってたんですが 

みんなの分作るのがたいへんで最近はやめちゃったみたいです>

少年「お洋服の作り方だったら魔女様教えてくれるかな?

ぼくとみんなでお揃いのお洋服とか かわいくなりそう

今度 機会があったら交渉してみようっと」

ぬいぐるみたち「ごしゅじんさま♡」「カッコいい!」「じゅんびよい?」

少年「みんなお待たせ!それじゃ行こ!」

メイド長「 ………はい ご主人さま」

魔女様「みんな〜ただいま〜」

みんな「魔女さま、おかえりなさい♡」

魔女様「やだーみんな大好き♡」

みんなで たのしくパーティーを過ごした

メイド長「まじょさま、今日のパーティーはご主人さまが かんがえてくださったんです!」

魔女様「少年、今日はありがとね 早くおフロ入って寝なさいよ〜」

メイド長「あっ ご主人さま!おフロ……」

魔女様「メイド長は荷物の整理 手伝って!

あとモグラにやられた仮縫いの子たちちゃんと縫うから」

メイド長「わかりました……」

しゅん…

魔女様の独り言「いやあ庭モグラ無限に湧くじゃない流石に結界貼るか~それもなんだけどキッチンの防水魔法どうにかしなきゃ

綿とかに土入って ないよね、あ、洗って くれてたか良かった てか今日のケーキ すごい良かったわあ また作ってほしいッ」

【アトリエ】

メイド長「どうぞっ」

メイド長「えと、 まじょさまがるすだった間の報告をします

にわモグラいっぴきご主人さまがやっつけました

他にモンダイはありません みんなで館中をおそうじしました

ご主人さまが本棚をつくってくれたので としょしつもすごくキレイになりました!」

魔女様「少年、工作ずいぶんと 上手になったよねん

食卓の椅子もメイドのみんな分つくってくれたし」

魔女様「はいできた~♡ふたりとも部屋に戻って寝なね」

メイド長「あの、まじょさま わたしも……

なおしてもらえませんか?

なんだかヘン、なんです ここさいきん」

魔女様「ん~? どこもケガなさそうよ?」

メイド長「けがという わけではないんです どう言えば よいのか……」

メイド長「ご主人さまが あまりにも愛らしいです

ずっとわたしとおはなししていてほしいと思って しまいます

ほかのメイドが ご主人さまと 話していると

わたし以外と 話さないでって 気持ちになって しまいます

そんなことを 考えてしまうのは よくないですよね」

メイド長「あの……」

魔女さま「それって恋ですよね!?」

魔女様「いや恋する 感情を持つぬいぐるみをつくれる私、天才か!?!」

メイド長「いやこいす?」

魔女様「あ~~~でも少年は私の所有物だからあげられないんだよなあ

身分違いの叶わない恋……可哀想に♡」

魔女様「泣いてるの!?!?! ごめんて 元気出しな?

ご主人様のこと本当に好きなのね

恋すること自体は全然いいよ

特別扱いできないってだけだから普段通りご主人様と過ごして……あ」

魔女様「イイコト思いついた♡今日のお礼に素敵なプレゼントをあげるよ

キミも少年もヨロコぶすっごいやつ♡

でも…………

今まで知らなかった苦しい思いをすることになる

それでもいいならあげるけど……どうする?」

メイド長「ご主人さまが よろこんでくれるなら ほしいです!!!」

魔女様「健気でいいねえ

了解」

魔女様(うふふ♡ 仕上がりが楽しみ♥)

    魔女様「はいっ♥できあがり♥」

    魔女様「ニンゲンの女の子に似せて作ってみたよ♪

    これから感覚もつけちゃうけど

    これついたらお仕事タイヘンになるから頑張ってね~」

    魔女様「えーと

    こんな感じで」

    メイド長「うわっあああっあああああ」

    魔女様「ごめんごめん ここは特に敏感にしたんだった

    刺激強すぎた?まあ徐々に慣れてくよ」

    魔女様「ニンゲンの 女の子に似せて 作ってみたよ♪

    これから感覚もつけちゃうけど

    これついたらお仕事タイヘンになるから頑張ってね〜

    魔女様「さっきのポッケに 少年のペニスを 入れてあげると いいよ」

    メイド長「ぺにす?」

    魔女様「えーと、いつもおフロで自分で洗おうとする棒みたいなやつ」

    メイド長「それをポッケにいれると どうなるんですか?」

    魔女様「……もっとなかよくなれる♡」

    メイド長「なるほど!」

    メイド長「まじょさまが なでてくれる おてて 

    とても ここちが よいです

    すてきな プレゼントを ありがとうございます」

    魔女様「おお…」

    (これは……おもろい‼)

    魔女様「ご主人様に喜んでもらえるよう色々教えてあげよう」

    メイド長「ありがとうございます‼」

    魔女様「友達の サキュバスが 言ってて······

    あとこのチョコレートもってきな」

    魔女様(水晶玉よく磨いておかなきゃ)

    メイド長(一晩中まじょさまのアトリエにいたんだ)

    (ご主人さまに早く会いたい! はやく はやく会いたい)

    少年「メイド長?」

    メイド長「ごしゅじんさまぁ……」

    少年「大丈夫っ⁉」

    メイド長「これがイタイということ……です…か」

    つづく